前回のブログでは、マイホームを購入するのに大事な事の一つである「マネープラン」についてお伝えしました。
今回のブログでは、マネープランを作る際に盛り込んで欲しい、「夢のマイホームを手に入れる前の必要な費用」と「手に入れた後に必要な費用をお伝えします。
□ 住宅購入前の事前準備は何をすれば良いですか?
夢のマイホームの購入を考え始めると、これまで全く気にならなかった戸建住宅やモデルルームが目にとまり始め、「間取り」や「デザイン」「土地」「構造」等の検討を開始される方がほとんどではないかと思っています。
自宅のポストに投函される、分譲マンションや、建売住宅のチラシを見ながら夢のマイホームのイメージを膨らませる方もいれば、モデルハウスへ足を運び見学される方もいる事でしょう。
ここで重要になってくるのが住宅購入前の事前準備です。
住宅購入前の事前準備として重要なのが「住宅購入における知識の量」です。
住宅は基本的に、ご自身とご家族が生涯暮らしていく事を目的に購入されますが、投資用として住宅を購入される方も少なからずいらっしゃいます。
どちらにも共通して言える事は、購入時点から長期間に亘り「資産」と「負債」を同時に持つ事になると言う事です。
「負債」=住宅ローンの返済が毎月発生すると定義していますので、一括購入され住宅ローンを組んでいない方は、「資産」のみが残る事となります。
その「資産」である建物は、年数が経つにつれて経年劣化するので、建物としての資産価値が下がっていきます。
既に、土地や建物を取得されている方はご存じの通り、建物の固定資産税は、経年劣化を考慮して、築年数から5年毎に固定資産税が見直せれていますよね。
では、どれくらい下がっていくのかと言うと、建物の資産価値は毎年5%程度下がり続けていきます。もちろん建物の構造や立地によって資産価値の減少率は異なりますが、土地と違って建物は、資産価値が毎年下がるものだと覚えておいてくださいね。
□ 住宅購入後に必要になる費用はなんだろう?
一戸建てを所有すると修繕費用や税金などの維持費が必ず発生するので、住宅費用だけに目を捕らわれず、マイホームの修繕費用や税金など新築後の費用として計画に盛り込むことが大切です。
どのくらいの費用が必要かというと、一戸建ての固定資産税+都市計画税は、毎年13万~18万程度と考えて資金計画すると良いでしょう。
新築の一戸建てを30年間所有した場合の、維持費用の参考例ですが、税金300万~400万程度、修繕費用500万~800万程度、保険料60万~80万程度が平均的な30年間所有した場合の総額となります。
では、ひと月にいくら積立をすると、上記費用が工面できるか計算してみると、24,000円~35,000円程度は、毎月のローン支払いとは別に積立てる必要がありそうです。
住宅ローン返済で生活が苦しくなる理由の多くが、マイホームや土地の費用だけを考え、マイホームの維持費(税金、修繕費用)や、将来のライフプランなど十分な計画を怠った事が原因とされています。
もちろん、未来の事は誰も知る由はありませんが、インターネットが全国どこでも繋がる環境になった今、先輩方の成功事例や失敗事例を学習して、成功への道のりを歩んで欲しいと思います。
□なぜ、住宅ローンに頭金を準備した方がお得なの?
住宅ローンを組むのに忘れてはならないのが頭金ですね。
頭金を準備できる事で、住宅ローンの借り入れを抑えられ、不必要な金利手数料を支払わなくてすむので、可能な限り準備してからマイホームを購入することをお勧めしていま
す。
理由は明白で、支払い総額の2割~3割が金利手数料になる事を考えると、例えば、土地代含め5,000万のマイホームを購入した場合、35年ローン・毎月返済15万4千円で考えると、金利手数料の総額が約1,350万~約2,200万となります。
それでは、頭金を1,000万円準備して、毎月の返済額を変更しない場合を見てみましょう。
返済期間が8年短縮され、且つ金利手数料の総額が約500万も節約できる事になり、家計に与えるインパクトが大きい事が分かりますね。
□マイホーム以外に必要となる工事は何があるのだろうか?
マイホームを建てるには、建物の土台となる「基礎工事」が必要となるのですが
「土地」の状態によっては、地盤改良工事や盛土・切土が必要になるケースもあります。
昔は、地盤調査をしなくても住宅を建築できた時代もありましがた、地盤の状態を確かめずに家を建てた後、不同沈下が起きてしまうなど、夢のマイホームを手に入れたご家族を悲しませる欠陥住宅の増加が問題とりました。
平成12年(2000年)になり「建築基準法」が改正され「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」も制定されてからは、地盤調査が必要となりました。
地盤調査の結果、地盤改良工事が必要な場合、1坪2万円~7万円が相場となりますが、設計図が出来た後、住宅の四隅の地盤調査を行う必要がある為、地盤の強い土地柄でもピンポイントでの土地の状態によっては、工事の種類が変わり金額も変わってしまうので
もしもの為にも、しっかりとマネープランに盛り込んでおくと安心ですね。
その他の工事費としては、外構工事や空調工事、カーテン工事、植栽工事、など発生するケースもあり、建物本体工事費の20%を目安にすることが一般的です。
しかし、全ての工事をハウスメーカーに依頼すると、オプション費用が積み重なり高額になってしまうケースも見受けられます。
住宅の費用が数千万と高額であるが故に、金額に対する感覚が麻痺し、数十万が安く感じてしまいついつい品質の良さを追求してしまいがちです。
予算の上限がない方は、このような選択もありだと思いますが、予め予算を決めてハウスメーカーに依頼するのか、個別業者と直接契約するのか、自分たちでDIYするのかを考えておく事が重要ですね。
全てに言える事ですが、ハウスメーカーは住宅のプロなので、専門家として住宅に関する情報を扱っています。そしてボランティアではなく営利企業なので営業のプロでもあると言う事です。
専門家に任せておけば安心だからと、全てを任せてしまうと雪だるま式に、購入費用が膨らみ、予算を大幅に超過してしまう事にもなりかねません。
購入者の皆さんが、住宅に関する情報をしっかりと入手して、メリット、デメリットを
把握することが、とても、とても、とっても大事です。
また、ハウスメーカー側からの提案も、鵜呑みにすることなく、メリット、デメリットを確認して、何故その提案をするのかも確認すると良いでしょう。
その提案内容が、皆さんが建てたいマイホームなのか?使い勝手の良い間取りなのか?など比較する為にも、マイホームのイメージを作り上げてください。
購入者の皆さんが、失敗しない夢のマイホームを確実に手に入れられることを心より願っています。